紅毛城物語 ~中層編~
2012年4月23日 ゲーム コメント (4)朦朧とする意識の中で戦士としての本能だけが壊れたステレオのように同じ言葉を繰り返す。逃げろ。逃げろ。逃げろ・・・・
一刻も早くここから去らねばならない。体に負った傷はさほど深くはない。が、疲労による体力の低下が意識を途切れさせようと私を包み込むのだ。
-
敵は二人だった。
油断はしていなかった。一対二だとしても決して押されることはなかった。もう複数人相手の戦いは何度も経験してきた。ただ冷静に志穂先生の教えを実行した。
後ろをとられるな。敵二人を結ぶ線上から離れるように動け。
一人の刀を弾き飛ばしたあと、私は言った。
「去れ。でなければお前たちが他の冒険者にしたように私も貴様らの命を奪うだけだ」
敵の一人がふぅーと大きなため息をつく。
「やれやれ アレは疲れるから嫌なんだがな」
「まあしょうがないだろう」
二人とも胸から赤い液体が入った小瓶を取り出し、一息で飲み干した。
殺気の質が変わる。様子がおかしい。
グォォォォッ!!!! 体を痙攣させながら獣のような咆哮をあげる。
次の瞬間、敵がものすごい速度で突進してきた。迎えるように戈による突きを繰り出す。
相手の顔面を戈がとらえようとしたとき、その先端を素手で掴まれたのだ。
そのまま私は体ごと持ち上げられ7,8mはなれた壁に投げつけられた。
状況を確認する暇もなく体が宙に浮いた。自分が蹴り上げられたのだと気づくのと反対側の壁に激突するのがほぼ同時だった。
瓦礫の中に落ちた私はすぐさま煙玉に火をつける。
まずい、一旦出直さなければ・・・このままでは確実に死ぬ。
-
どれくらい歩いただろう、時間の感覚も出口までの距離もわからない。
もはや杖としての役割しか果たしていない戈が重い。
失われていく意識の中、どこかで聞いた声が耳に入ったような気がした。
「いつもの酒場におらんからこんなことやろうと思って来てみたら案の定や。むちゃしおってかに。まあとりあえずは安全なところに運んで傷の手当てやな」
フランス最強の狙撃手、イムコJrである。
一刻も早くここから去らねばならない。体に負った傷はさほど深くはない。が、疲労による体力の低下が意識を途切れさせようと私を包み込むのだ。
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敵は二人だった。
油断はしていなかった。一対二だとしても決して押されることはなかった。もう複数人相手の戦いは何度も経験してきた。ただ冷静に志穂先生の教えを実行した。
後ろをとられるな。敵二人を結ぶ線上から離れるように動け。
一人の刀を弾き飛ばしたあと、私は言った。
「去れ。でなければお前たちが他の冒険者にしたように私も貴様らの命を奪うだけだ」
敵の一人がふぅーと大きなため息をつく。
「やれやれ アレは疲れるから嫌なんだがな」
「まあしょうがないだろう」
二人とも胸から赤い液体が入った小瓶を取り出し、一息で飲み干した。
殺気の質が変わる。様子がおかしい。
グォォォォッ!!!! 体を痙攣させながら獣のような咆哮をあげる。
次の瞬間、敵がものすごい速度で突進してきた。迎えるように戈による突きを繰り出す。
相手の顔面を戈がとらえようとしたとき、その先端を素手で掴まれたのだ。
そのまま私は体ごと持ち上げられ7,8mはなれた壁に投げつけられた。
状況を確認する暇もなく体が宙に浮いた。自分が蹴り上げられたのだと気づくのと反対側の壁に激突するのがほぼ同時だった。
瓦礫の中に落ちた私はすぐさま煙玉に火をつける。
まずい、一旦出直さなければ・・・このままでは確実に死ぬ。
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どれくらい歩いただろう、時間の感覚も出口までの距離もわからない。
もはや杖としての役割しか果たしていない戈が重い。
失われていく意識の中、どこかで聞いた声が耳に入ったような気がした。
「いつもの酒場におらんからこんなことやろうと思って来てみたら案の定や。むちゃしおってかに。まあとりあえずは安全なところに運んで傷の手当てやな」
フランス最強の狙撃手、イムコJrである。
コメント
かなりびびりました。
>しほどの
次ダンジョンご一緒できることを期待しつつ。
>きのこ先生
ほんとやw