先日しほ殿主催のツアーで紅毛城へひとりでいけるようになった私は、こっそりと探索にのりだした。
ひとり上層を徘徊しはじめた私は少し恐れていた。
今回仲間はいない。いつもは適当に戦闘に参加しているフリさえしておけば、強靭な陸戦部隊が敵を倒してくれたのだった。私の仕事は荷物運びだった。
唯一の得物である借り物のホコを握り締めSPスキル陸戦攻撃・防御上昇2をつけた私は一人、またひとりと敵を倒しついに上層を制したのだ。
安堵感と自分への誇らしさが真冬の空気のように胸を満たした。
「ひとりでできるもん」 。あの物語の少女は今何をしているのだろう。なつかしのフレーズが私の脳裏をよぎる。 あいまいみぃまいん。
上層のアルバムを完成させた私はすぐさまカリカットに向かった。中層に行くにはカリカットであるクエストをこなさなければならない。あのときの記憶がよみがえった。
あの日の堺、冒険依頼仲介人は私に吐き捨てた。
「お前に紹介する仕事はない。ひとつもない。」と。
大丈夫、今回は大丈夫だ。冒険名声が既に8000を超えた私にはたくさんの依頼が待っている。そう自分に言い聞かせながら、100枚以上の依頼斡旋書を握りしめカリカットの依頼人に声をかけた。
「おっす おら悟空。いっちょやってみっか?!」(超武道伝より)
2枚目だった。目に涙が浮かんだ。自分は認められたのだ。やっと。
すぐさま淡水に向かいクエをこなす。
まだ中層だ。苦戦することもないだろう。私は意気揚々と紅毛城中層に足を踏み入れた。
続く
ひとり上層を徘徊しはじめた私は少し恐れていた。
今回仲間はいない。いつもは適当に戦闘に参加しているフリさえしておけば、強靭な陸戦部隊が敵を倒してくれたのだった。私の仕事は荷物運びだった。
唯一の得物である借り物のホコを握り締めSPスキル陸戦攻撃・防御上昇2をつけた私は一人、またひとりと敵を倒しついに上層を制したのだ。
安堵感と自分への誇らしさが真冬の空気のように胸を満たした。
「ひとりでできるもん」 。あの物語の少女は今何をしているのだろう。なつかしのフレーズが私の脳裏をよぎる。 あいまいみぃまいん。
上層のアルバムを完成させた私はすぐさまカリカットに向かった。中層に行くにはカリカットであるクエストをこなさなければならない。あのときの記憶がよみがえった。
あの日の堺、冒険依頼仲介人は私に吐き捨てた。
「お前に紹介する仕事はない。ひとつもない。」と。
大丈夫、今回は大丈夫だ。冒険名声が既に8000を超えた私にはたくさんの依頼が待っている。そう自分に言い聞かせながら、100枚以上の依頼斡旋書を握りしめカリカットの依頼人に声をかけた。
「おっす おら悟空。いっちょやってみっか?!」(超武道伝より)
2枚目だった。目に涙が浮かんだ。自分は認められたのだ。やっと。
すぐさま淡水に向かいクエをこなす。
まだ中層だ。苦戦することもないだろう。私は意気揚々と紅毛城中層に足を踏み入れた。
続く
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